アブストラクト(46巻1号:The Japanese Journal Of Thoracic And Cardiovascular Surgery)

Title : 内膜亀裂を認めない早期血栓閉塞型大動脈解離(Stanford A)再解離切迫破裂に対する上行弓部全置換術の1治験例
Subtitle :
Authors : 岩田祐輔, 石原茂樹, 杉山喜崇, 新浪博
Authors(kana) :
Organization : 済生会前橋病院循環器センター外科
Journal : The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY
Volume : 46
Number : 1
Page : 96-100
Year/Month : 1998 / 1
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 内膜亀裂が認められない大動脈解離を経験したので報告する. 症例は51歳, 男性. 突然激烈な胸背 部痛にて発症するも, CTにて解離腔が造影されず早期血栓閉塞型大動脈解離(Stanford A型)として降圧療法を開始し, 血圧コントロールは良好で, 持続する鈍痛と間歇的な軽い胸痛も次第に消失していった. 第8病日, 再度激烈な胸背部痛を訴えたため造影CTを施行したところ, 解離腔は造影されないものの解離腔の拡大, また心嚢液と胸水の貯留を認めたので再解離,切迫破裂と判断し緊急手術を施行した. 上行大動脈の解離腔に新鮮凝血塊を認めるも, 上行, 弓部, 下行大動脈に内膜亀裂は認められず, 遺残解離腔を減らす目的で上行弓部全置換術を施行した. 術後経過は良好で確認CTでは下行大動脈の残存解離腔は完全に消失していた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 早期血栓閉塞型大動脈解離, 再解離, 切迫破裂, 内膜亀裂, 上行弓部全置換術
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