アブストラクト(46巻1号:The Japanese Journal Of Thoracic And Cardiovascular Surgery)
Title : | 鈍的胸部外傷に対するvideo-assisted thoracoscopic surgeryによる胸腔内臓器損傷修復並びに小開胸部の肋骨固定 |
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Subtitle : | |
Authors : | 田川努, 伊藤重彦, 井手誠一郎, 田中賢治, 吉田一也, 大江久圀 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 北九州市立八幡病院外科 |
Journal : | The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY |
Volume : | 46 |
Number : | 1 |
Page : | 121-126 |
Year/Month : | 1998 / 1 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 肋骨骨折断端の著しい偏位により胸腔内臓器損傷を伴った鈍的胸部外傷症例に対し, video-assisted thoracoscopic surgery(VATS)による胸腔内臓器の損傷修復と, 小開胸よりの肋骨固定を行った. 方法は全身麻酔片肺換気下に, 来院時に挿入したドレナージ孔から胸腔内を観察し, 臓器損傷が VATSで修復可能と判断されたら, 偏位骨折部直上に皮切をおき, 2個の操作孔を骨折部または肋間 より挿入し, 合わせて3個の操作孔より胸腔内の操作を行う. その後, 肋骨骨折を, 吸収性のポリL乳 酸肋骨接合ピン又はmarlex meshで固定する. 3例に同術式を行った. 2例で肺の内視鏡下の縫合と結絮を行い, 1例では骨折断端の骨棘を削り取り鈍とした. 肋骨は, 全例偏位の著しい骨折のみを固定した. エアリークは術直後より消失し合併症はなく, 1年後の骨折部の固定と骨新生は良好であった. 本法は最小皮切で胸腔内操作可能で, 骨折部の肋間筋, 動静脈, 神経をできるだけ温存した肋骨固定が可能であり, 胸腔内臓器損傷を伴う肋骨骨折症例に対し有効と考える. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 鈍的胸部外傷, video-assisted thoracoscopic surgery(VATS), 胸腔内臓器損傷, 肋骨固定, 肋骨接合ピン |