アブストラクト(46巻2号:The Japanese Journal Of Thoracic And Cardiovascular Surgery)

Title : 縦隔鏡による降下性壊死性縦隔炎の治療
Subtitle :
Authors : 大野喜代志, 山崎芳郎, 畑中信良, 山本重孝, 内藤洋, 桑田圭司
Authors(kana) :
Organization : 大阪厚生年金病院外科
Journal : The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY
Volume : 46
Number : 2
Page : 175-178
Year/Month : 1998 / 2
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 縦隔鏡下ドレナージで治癒した降下性壊死性縦隔炎症例を経験したので報告する. 糖尿病をもつ58 歳の女性. 下咽頭膿瘍が頸部を介して縦隔へと波及した. 敗血症状態は認められない. 胸部CTで膿瘍は気管分岐部より4cm尾側まで存在した. 縦隔鏡を用いて直視下に排膿し, ドレーンを適正な位置 に留置した. 術後, ドレーンより洗浄を繰り返し, 42病日目に治癒した. 本法は, 従来より行われている頸部経路法よりもドレナージ効果が確実であり, また, 開胸法よりも侵襲が少ないため, 敗血症のような重篤な状態がなければ, 降下性壊死性縦隔炎の外科治療上, 考慮すべき術式と考える. 口腔咽頭感染から始まる, いわゆる降下性壊死性縦隔炎の死亡率は高く, その治療方針については, 現在でも一定していない部分がある. 最近われわれは, 縦隔鏡下ドレナージで治癒した降下性壊死性縦隔炎の1例を経験したので報告するとともに, 本症の外科治療上における縦隔鏡の意義について考察する.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 降下性壊死性縦隔炎, 縦隔鏡
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