Title : |
急性大動脈解離に対する経カテーテル的ステントグラフト移植術‐perigraft leakageのため瘤破裂を来した1例‐ |
Subtitle : |
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Authors : |
瀬尾雄二, 金香充範, 加藤雅明, 倉谷徹, 水島恒和 |
Authors(kana) : |
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Organization : |
大阪府立病院心臓血管外科 |
Journal : |
The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY |
Volume : |
46 |
Number : |
2 |
Page : |
179-184 |
Year/Month : |
1998 / 2 |
Article : |
報告 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
症例は82歳, 女性. Stanford B型急性大動脈解離にて降圧安静治療を施行した. 第4病日に切迫破裂を来したが, 高齢, 呼吸器合併症などのため通常の開胸手術はリスクが高いと判断し, 局所麻酔下に経カテーテル的ステントグラフト移植術を施行した. これによりエントリーは閉鎖され, 大動脈造影では極小さい造影剤の偽腔への流入を認めるのみとなった. しかし, 術後6日目のCTでは偽腔は血栓化せず拡大を示し, 術後8日目左胸腔への瘤破裂により死亡した. 病理解剖の結果, ステントグラフトはエントリーを閉鎖する適切な位置に移植されていたが, グラフトがわずかにたわみ, ここからのleakageにより瘤破裂に至ったと考えられた. ステントグラフト移植部のperigraft leakageは当治療の最も重大な問題の1つで, ステント及びグラフトの更なる開発工夫が不可欠と思われた. |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
急性大動脈解離, 経カテーテル的ステントグラフト移植術, 血管内治療, perigraft leakage |