アブストラクト(46巻5号:The Japanese Journal Of Thoracic And Cardiovascular Surgery)

Title : 感染心内膜炎による僧帽弁置換術後, 脾破裂を来した1治験例
Subtitle :
Authors : 杉本努, 箕輪隆, 内野英明, 島貫隆夫, 中村千春
Authors(kana) :
Organization : 山形県立日本海病院外科
Journal : The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY
Volume : 46
Number : 5
Page : 482-485
Year/Month : 1998 / 5
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 症例は61歳, 男性. 感染性心内膜炎(IE)の診断で僧帽弁置換術を施行し, 術後経過は良好であったが, 第8病日頃より左側腹部の鈍痛と不快感が出現し, 第11病日に突然血圧が低下しショック状態となった. 緊急CT検査にて, 脾破裂と腹腔内出血の所見を認めた. 出血部位の確認と止血のため緊急血管造影検査を行い, 脾動脈塞栓術を施行し出血のコントロールがついた段階で開腹術を行った. 腹腔内出血量は2,800gで, 脾は腫大し, 腹壁側には約3cmの破裂創からの持続的出血を認め, 脾摘出術を施行した. IEの合併症として脾破裂の報告は極めてまれであり, 本邦では本例を加えて3例の報告のみである. IEによる弁置換術後に脾破裂を来し, 脾動脈塞栓術を併用しながら脾摘出術を行い, 救命し得た1例を経験したので文献的考察を含めて報告する.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 感染性心内膜炎, 脾破裂, 脾動脈塞栓術
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