アブストラクト(46巻7号:The Japanese Journal Of Thoracic And Cardiovascular Surgery)

Title : 子宮筋腫術後17年目に発見された多発性肺腫瘍(いわゆるbenign metastasizing leiomyoma)の1例
Subtitle :
Authors : 三上厳, 山本光伸, 西村仁志, 小泉潔*, 五味淵誠*, 田中茂夫*
Authors(kana) :
Organization : 埼玉県立がんセンター胸部外科, *日本医科大学第2外科
Journal : The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY
Volume : 46
Number : 7
Page : 634-638
Year/Month : 1998 / 7
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 症例は50歳, 女性. 咳嗽あり近医受診. 胸部X線写真上, 両側多発性結節影が認められた. 転移性肺腫瘍を強く疑ったが, 原発巣不明であった. 腫瘍の確定診断を得るため胸腔鏡下で生検を施行した. 組織学的には紡錘形の細胞が束状に増殖しており, 細胞密度は高くなく, 核分裂像は認められず, また異型性も乏しいものであった. 33歳時に子宮筋腫の手術を受けているが, この肺内腫瘍の組織像は, 摘出された子宮筋腫の組織像と同様の所見を呈していた. そして, 術後に測定したLHをはじめとする性ホルモン値は正常であった. 術後26カ月現在, 残存肺腫瘍の明らかな増大はなく経過観察中である. 以上から, 本症例は低悪性度の子宮平滑筋腫の肺転移(benign metastasizing leiomyoma)が妥当であると思われた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 肺平滑筋腫, 子宮筋腫, benign metastasizing leiomyoma
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