Title : |
大動脈弁置換術後遠隔期に上大静脈症候群にて発症した無痛性の解離性大動脈瘤の1症例 |
Subtitle : |
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Authors : |
林叔隆, 大竹重彰, 澤芳樹, 今川弘, 平田展章, 松田暉 |
Authors(kana) : |
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Organization : |
大阪大学医学部第1外科 |
Journal : |
The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY |
Volume : |
46 |
Number : |
8 |
Page : |
724-729 |
Year/Month : |
1998 / 8 |
Article : |
報告 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
大動脈弁置換術後, 上大静脈症候群にて発症した無痛性の解離性大動脈瘤の1例を経験した. 症例は68歳, 男性. 17年前にBjork-Shiley弁にて大動脈弁置換術施行, 以後特変なく経過していたが, 突然の顔面及び上肢の静脈鬱血, 浮腫出現, 増強傾向を認め緊急入院となった. 精査の結果DeBakey II 型解離性大動脈瘤と診断, 巨大な上行大動脈瘤にて上大静脈及び右肺動脈が強く圧排され狭小化しており, 入院当日上行大動脈人工血管置換術を施行した. 術後中心静脈圧は33から9mmHgに低下し, 静脈鬱血, 浮腫は直ちに消失した. 無痛性の解離性大動脈瘤は時に存在するが, 上大静脈症候群を伴うことはまれであるので報告した. 大動脈弁置換術後遠隔期においては, 本病態を念頭に入れた定期的な画像検査によるfollow-upが必要と思われる. |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
大動脈弁置換術後, 解離性大動脈瘤, 無痛性, 上大静脈症候群 |