アブストラクト(46巻8号:The Japanese Journal Of Thoracic And Cardiovascular Surgery)

Title : 高齢者胸部大動脈瘤食道穿破の1救命例
Subtitle :
Authors : 針谷明房*, 幕内晴朗, 成瀬好洋, 小林俊也, 緒方孝治, 鶴丸昌彦**
Authors(kana) :
Organization : *自治医科大学附属大宮医療センター心臓血管外科, 虎の門病院循環器センター外科, **虎の門病院循環器センター消化器外科
Journal : The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY
Volume : 46
Number : 8
Page : 777-780
Year/Month : 1998 / 8
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 胸部大動脈瘤の圧排や破裂により, 隣接臓器に損傷を与え, その修復や合併切除を必要とすることは時にあるが食道に影響を及ぼすことはまれである. 症例は81歳, 女性. 吐血を主訴に食道内視鏡検査を施行したところ粘膜下出血を伴う拍動性の粘膜隆起と壁外性の圧排所見を認めた. 胸部造影CT検査で胸部大動脈瘤食道穿破が疑われたため一期的に手術を行い救命し良好な経過を得た. 人工血管への感染対策としてその周囲に有茎性に大網充填を行うことは非常に有用であると思われた. 胸部大動脈瘤が破裂し, 食道に穿破することはまれである. 今回, われわれは81歳の高齢者に対し一期的に根治手術を行い, 良好な臨床経過を得た. 本邦報告例, 特に高齢者の救命例は極めてまれなので文献的考察を加えて報告する. 症例 症例:81歳, 女性. 主訴:吐血. 現病歴:1996年3月初旬頃から時々心窩部痛が出現した. 3月18日食道内視鏡検査を施行したが特に異常は認められなかった.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 胸部大動脈瘤食道穿破, 有茎性大網充填術
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