アブストラクト(46巻8号:The Japanese Journal Of Thoracic And Cardiovascular Surgery)

Title : 2個の左房内遊離血栓を認めた1手術例
Subtitle :
Authors : 向井資正, 村田紘崇, 北井公二, 安岡高志, 加藤泰之
Authors(kana) :
Organization : 関西労災病院心臓血管外科
Journal : The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY
Volume : 46
Number : 8
Page : 789-792
Year/Month : 1998 / 8
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 左房内に遊離血栓を2個認めた僧帽弁狭窄症の1治験例を経験した. 症例は64歳, 女性. 全身倦怠感, 起座呼吸を主訴に近医を受診した. 心エコー検査にて僧帽弁狭窄症及び左房内ボール状遊離血栓症と診断され当院へ転院となり, 同日緊急にて手術を行った. 手術時, 左房内に球状と盤状の2つの表面平滑な遊離血栓とわずかの壁在血栓を認めた. 手術は左房内血栓除去に加え, 僧帽弁位機械弁置換術及びDeVega法による三尖弁形成術を施行した. 術後経過は良好で軽快退院した. 左房内球状遊離血栓の報告は散見されるが, 左房内に2個の遊離血栓を認めた報告はまれであり報告した. 心エコー検査の普及により, 循環器系疾患の診断がより容易に行われるようになってきた. これに伴い左房内遊離血栓症例の報告も散見されるようになったが, いまだ2個の左房内遊離血栓を認めたとの報告はみられない. かかる症例につき文献による考察を加え報告する.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 2個の左房内遊離血栓, 抗凝血療法, 僧帽弁狭窄症
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