Title : |
ステントグラフト内挿術による胸部大動脈瘤治療における凝固線溶系動態の検討 |
Subtitle : |
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Authors : |
島崎太郎, 石丸新, 川口聡, 小泉信達, 横井良彦, 小櫃由樹生 |
Authors(kana) : |
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Organization : |
東京医科大学第2外科 |
Journal : |
The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY |
Volume : |
46 |
Number : |
9 |
Page : |
868-872 |
Year/Month : |
1998 / 9 |
Article : |
報告 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
大動脈瘤の治療を目的としたステントグラフト内挿術では, 急速な瘤内血栓化により凝固線溶障害が生じる可能性がある. 今回, ステントグラフト内挿術を施行した胸部大動脈瘤18例, 大動脈解離5例を対象とし, 術後の凝固線溶系動態について検討した. 手術時間は259±67分, 出血量は472±456mlで, 同種血輸血量は濃厚赤血球1.1±1.8単位, 新鮮凍結血漿0.2±0.8単位であり, 16例(70%)は無輸血で施行できた. 第一病日において血小板数の低下, AT-IIIの低下及びTATの上昇がみられ, 凝固系の亢進が考えられた. 線溶系の亢進は凝固系ほど顕著ではなく, ステントグラフト内挿により瘤内血栓が血流と遮断されることによると思われた. 全例に消費性凝固障害はみられなかった. 第一病日に消費性凝固障害が生じる可能性はあるが, その頻度は極めて少ないと思われた. |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
ステントグラフト, 消費性凝固障害, 胸部大動脈瘤, 血管内手術 |