アブストラクト(46巻9号:The Japanese Journal Of Thoracic And Cardiovascular Surgery)

Title : 前尖逸脱による僧帽弁閉鎖不全に対する弁形成術
Subtitle :
Authors : 廣谷隆, 亀田正, 加戸靖, 城田庄吾, 藤原弘佳
Authors(kana) :
Organization : 東京都済生会中央病院循環器センター外科
Journal : The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY
Volume : 46
Number : 9
Page : 873-877
Year/Month : 1998 / 9
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 僧帽弁閉鎖不全症(以下MR)に対する弁形成術は, 多くの施設で行われるようになった. しかし, 前尖の逸脱によるMRは, 形成術が難しいとされる. 本邦においては, 人工腱索を用いた弁形成術が主に行われているが, 人工膿索の耐久性や血栓付着の可能性, 至適腱索長の決定の困難性などの問題がある. 一方, Carpentierらが提唱する, 後尖の前尖への移値による形成術は, 本来の組織を用いるので, これらの問題がなく, 優れた方法と考えられる. 当施設では, 前尖の逸脱を伴ったMRに対しては, 本法を行うことを原則としている. 現在までに9例に対して, 人工腱索を用いずに前尖の形成術を行った. このうち, 前後尖ともに逸脱していたのは2例で, 残り7例は, 前尖のみの逸脱であった. 術式は, 対側後尖の前尖への移植であった. 他に, 人工弁輪による弁輪形成(9例), 後尖切除部分の弁輪縫縮の際のsliding法(8例), 後尖のsecondary chordaeの前尖への移植(6例), 交連形成術(1例), 前尖穿孔部の直接閉鎖(1例)を追加した.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 弁形成, 僧帽弁閉鎖不全症, 前尖, 腱索移植
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