アブストラクト(46巻9号:The Japanese Journal Of Thoracic And Cardiovascular Surgery)

Title : Blow out型の左室自由壁破裂に対して, GRF(R)glueを用いたウマ心膜パッチ閉鎖が有効と思われた1例
Subtitle :
Authors : 津久井宏行, 小原邦義, 秋本剛秀, 向井田昌之, 阿部恒平
Authors(kana) :
Organization : 聖路加国際病院心臓血管外科
Journal : The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY
Volume : 46
Number : 9
Page : 898-901
Year/Month : 1998 / 9
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 症例は73歳, 女性. 急性前壁心筋梗塞(Seg. 6:完全閉塞)に対し経皮的冠状動脈形成術(PTCA), ステント挿入を施行後, 抗凝固療法中に心タンポナーデ, ショックとなり, 心嚢穿刺によるドレナージを行いながら緊急手術となった. 術中, 血圧上昇に伴いBlow out型の心破裂となった. 破裂部位は脆弱で直接修復は困難と考えられたため, 人工心肺下にウマ心膜パッチをGRF(R)(Gelatin-Resorcin- Formaldehyde)glueにて心室壁に接着せしめ, 出血のコントロールが可能となった. 本術式は, 心筋や冠状動脈を犠牲にすることなく, また左室容量を減少させることなく, 破裂部位からの出血を抑制しえるので, 致死率の高い本合併症に対して有効な方法と考えられた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 左室自由壁破裂, GRF(R)glue, ウマ心膜パッチ
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