Title : |
縦隔内出血を来したVon Recklinghausen病の1例 |
Subtitle : |
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Authors : |
麻柄達夫, 尾上雅彦, 山本芳央, 川上賢三*, 平井豊博*, 松本正朗** |
Authors(kana) : |
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Organization : |
滋賀県立成人病センター心臓血管外科, *滋賀県立成人病センター呼吸器外科, **滋賀県立成人病センター病理部 |
Journal : |
The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY |
Volume : |
46 |
Number : |
9 |
Page : |
906-909 |
Year/Month : |
1998 / 9 |
Article : |
報告 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
Von Recklinghausen病は血管病変を合併することがあり, 血管の破綻による出血例が報告されている. 突然に縦隔内血腫を来し, 緊急手術にて救命したVon Recklinghausen病の1例を経験したので報告する. 28歳男性で気胸にて2回の手術歴, Von Recklinghausen病のカフェオレスポット, 皮膚のNeurofibromaを認める. 突然, 左頸部腫脹・呼吸困難を訴え近医受診し, CTにて前縦隔と左胸腔の血腫を指摘され当院へ救急搬送された. CTにて左鎖骨下動脈破裂・縦隔血腫を疑い緊急開胸止血術を施行した. 胸骨縦切開と左開胸にてアプローチし検索したところ, 出血は左椎骨動脈が断裂したためと推測された. 左椎骨動脈を結紮止血した. 左鎖骨下動脈を損傷したが, 血管が脆弱なためこれを再建しないで手術を終了した. 本患者の鎖骨下動脈病理標本ではNeurofibromaの血管への影響が示唆された. この他の病変として上腸間膜動脈の拡張を認めたが保存的に加療することとした. なお, 左上肢の血圧は若干低下していたが著明な訴えもなく術後56日目に退院した. |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
Ven Reeklinghausen病, 動脈自然破裂, 神経線維腫 |