アブストラクト(46巻9号:The Japanese Journal Of Thoracic And Cardiovascular Surgery)
Title : | 心臓原発性滑膜肉腫の1手術例 |
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Subtitle : | |
Authors : | 藤岡宗宏, 末広茂文, 柴田利彦, 木下博明, 若狭研一*, 八幡朋子* |
Authors(kana) : | |
Organization : | 大阪市立大学医学部第2外科・心臓血管外科, *大阪市立大学病理部 |
Journal : | The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY |
Volume : | 46 |
Number : | 9 |
Page : | 923-927 |
Year/Month : | 1998 / 9 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 心臓原発性腫瘍の中でもまれな滑膜肉腫の手術例を経験した. 症例は呼吸困難を主訴とする29歳の男性. 心エコー検査で左房内腔の大部分を占める径42mm大の腫瘍像を認め, 腫瘍は僧帽弁口を塞ぐように位置していた. 肺静脈血還流障害及び僧帽弁位狭窄による心不全と診断し, 手術を施行した. 腫瘍は左房後壁から発生し径5cmの球形で, 皮膜に被われ充実性であった. 左房後壁は腫瘍組織と思われるpeelにより被覆され, これが両側肺静脈開口部及び僧帽弁後尖にまで広がっていた. 後壁を含めて腫瘍を切除した. 病理学的検索にて滑膜肉腫と診断されたが, 他に原発巣を認めず心臓原発と診断した. 軽快退院したが, 4カ月後に再発し再手術を行った. 腫瘍は前回の切除部断端から発生し, 両下肺静脈にまで及んでいた. 腫瘍を含め広範囲に左房壁を切除し, 再び退院となったが, 局所再発を来し初回手術から8ヵ月後に心不全の進行, 全身状態悪化により死亡した. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 心臓原発腫瘍, 滑膜肉腫, 悪性腫瘍 |