アブストラクト(46巻10号:The Japanese Journal Of Thoracic And Cardiovascular Surgery)

Title : 開心術後ドレーン血返血の輸血節減効果及び安全性
Subtitle :
Authors : 小宮達彦, 伴公二, 山崎和裕, 伊達修, 中村智宏, 神崎義雄
Authors(kana) :
Organization : 倉敷中央病院心臓血管外科
Journal : The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY
Volume : 46
Number : 10
Page : 961-965
Year/Month : 1998 / 10
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 開心術後のドレーン血返血の輸血筋減効果及び安全性を評価するため, 返血群80例を対照群52例と比較検討した. ドレーン血の有害性を考慮して, 返血量は800mlに制限した. ドレーン血返血量は314±236ml(平均値±標準偏差)であった. 返血後の血中FDP-E, D-dimer, TATは返血群で高値であった(p=0.01, p=0.0004, p=0.001). しかし, 術後出血量と再開胸率は両群で差はなかった. 同種血輸血率は返血群が対照群に比して低率であった(21%vs44%, p=0.005). また返血による合併症, 感染症の増加はみられなかった. 以上よりドレーン血返血は, 理論的には止血系に悪影響を与えうるが, 800ml以下の返血においては, 臨床的には安全で輸血節減に役立つ方法である.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 開心術, ドレーン血返血, tranexamic acid, 無輸血手術
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