アブストラクト(46巻10号:The Japanese Journal Of Thoracic And Cardiovascular Surgery)
Title : | 特発性血気胸に対する胸腔鏡手術 |
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Subtitle : | |
Authors : | 堀尾裕俊, 野守裕明, 末舛恵一 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 東京都済生会中央病院呼吸器外科 |
Journal : | The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY |
Volume : | 46 |
Number : | 10 |
Page : | 987-991 |
Year/Month : | 1998 / 10 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 特発性血気胸に対する胸腔鏡手術(以下VATS)の安全性と有用性を検討した. 対象は当院で経験した特発性血気胸8例で開胸2例, VATS 6例であり, 両アプローチの臨床所見並びに手術成績を比較した. 全例で肺尖部の癒着断裂による出血と気腫性嚢胞を確認でき, 止血並びに嚢胞切除を容易に行い得た. VATSの2例に待機手術が行われた. 緊急手術が行われた例(術後エアーリーク遷延例を除く)で比較すると, 来院から手術までの時間, 手術時間, 総出血量, 輸血量の平均量はほぼ同様であった. 術後ドレーン留置期間, 術後入院期間の平均値はVATS例が短かく, 疼痛も軽度であった. VATSの1例に術後エアーリーク遷延を認めたが, 気腫状肺であり切除線の補強もしくは開胸への変更が必要と考えられた. 待機手術を行ったVATSの2例も含め, 全例に胸腔内血腫を認めた. 以上より特発性血気胸は診断され次第, 速やかに手術を行うべきであり, その術式としてVATSは開胸と同等以上の観察並びに処置が可能であり, 安全性, 低侵襲性からも第一選択となると考えられた. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 特発性血気胸, 自然気胸, 開胸術, 胸腔鏡手術 |