アブストラクト(46巻10号:The Japanese Journal Of Thoracic And Cardiovascular Surgery)

Title : 術前胸部CT検査が有用であった外傷性大動脈破裂の1救命例
Subtitle :
Authors : 河野哲也, 中野博文, 後藤博久, 中島恒夫, 天野純
Authors(kana) :
Organization : 信州大学医学部第2外科
Journal : The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY
Volume : 46
Number : 10
Page : 1000-1003
Year/Month : 1998 / 10
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 症例は30歳, 男性. 交通事故で全身を強打し搬送された. 胸部単純X線で縦隔陰影の拡大を認め, 受傷より約6時間後の胸部CT検査で下行大動脈の部分的解離と左胸水, 縦隔血腫を認め外傷性大動脈破裂と診断し緊急手術を施行した. 下行大動脈は左鎖骨下動脈分岐部の約2cm遠位部で全周性に断裂しており, 部分体外循環下に人工血管置換術を施行し, 経過は良好であった. 本症の術前診断には胸部造影CT検査が有用であり, 治療に際しては, 可及的速やかに手術を施行すべきである. 外傷性胸部大動脈損傷は重篤な疾患であり, なかでも外傷性胸部大動脈破裂は本邦においては救命例が少なく, その術前診断及び治療にいまだ問題点が多い. 今回われわれは胸部CT検査により術前診断を得て, 救命し得た外傷性大動脈破裂の1例を経験したので報告する. 症例 症例:30歳, 男性. 現病歴:1997年5月12日午後5時頃自動車を運転中, マイクロバスと正面衝突し, 近医へ搬送された.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 外傷性大動脈破裂, 胸部CT検査
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