アブストラクト(46巻11号:The Japanese Journal Of Thoracic And Cardiovascular Surgery)

Title : Askin腫瘍と鑑別を要したMalignant Peripheral Nerve Sheath Tumor(MPNST)の1切除例
Subtitle :
Authors : 尾高真, 山崎哲資, 秋葉直志, 水野良児, 原田徹*, 山崎洋次
Authors(kana) :
Organization : 東京慈恵会医科大学外科, *東京慈恵会医科大学病理学
Journal : The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY
Volume : 46
Number : 11
Page : 1215-1220
Year/Month : 1998 / 11
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : われわれはMalignant Peripheral Nerve Sheath Tumor(MPNST)に対し7年間にわたり集学的治療を施行した. 現在までの経過を合わせてMPNSTの診断治療について報告する. 症例は20歳, 男性. 1990年左胸壁腫瘍に対し切除術を施行しAskin腫瘍と診断した. 1993年左腋窩に腫瘍が再発し切除した. 病理組織検査の結果, 診断をMPNSTと改めた. 最近左胸腔内に腫瘍が出現し摘出術を施行した. 病理組織学的には卵円形核, 長紡錐形核を有する腫瘍細胞が増生する領域が混在して観察された. 免疫染色ではVimentinが陽性でS100蛋白は一部に陽性であった. 電子顕微鏡的には胞体突起, 基底膜様の構造がみられた. 以上からMPNST再発と診断した. 本症例は臨床像, 病理組織像がAskin腫瘍に類似しており鑑別を要した. 胸壁縦隔に発生する悪性軟部組織腫瘍の診断には免疫組織化学及び電顕的検索が不可欠であり, 発生部位など臨床所見を含めた総合的判断が必要である.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : Askin腫瘍, PNET, MPNST
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