Authors : |
前田朋大, 北村昌也, 川合明彦, 八田光弘, 青見茂之, 遠藤真弘, 小柳仁, 迫村泰成*, 松田直樹*, 笠貫宏* |
Abstract : |
今回, われわれは, 特にその有効性が期待される人工弁置換術後管理における心房利尿ペプタイド(hANP)の有効性を理解するため, 術前hANP濃度と心機能の関係, 術後hANP投与と血行動態の変化を検討した. 対象は当施設にて弁置換手術を施行された単弁罹患患者40症例で大動脈弁閉鎖不全症(AR), 大動脈弁狭窄症(AS), 僧帽弁閉鎖不全症(MR), 僧帽弁狭窄症(MS)の4群に分けた. 術前hANP濃度と術前心機能の関係:血中hANP濃度と肺動脈楔入圧(PCWP), 心不全歴, 心房細動, 術前心臓超音波検査上の各種dimension, 左房径(LAD), 左室拡張終期短径(LVDd), 左室収縮終期短径(LVDs), %Fraction shortening(%FS)との相関係数を用いて検討した. またそれぞれの疾患群を術後hANP投与群, 非投与群に分け, hANP投与群ではhANPを0. 1μg/kg/minで開始し, 投与開始前, 投与後1, 2, 4, 6時間での血中hANP濃度, cGMP濃度, 体血圧, 肺動脈圧, 中心静脈圧, 血中尿中Na濃度, 血中尿中K濃度を測定した. |