Title : |
先天性孤立性三尖弁閉鎖不全症に対し人工腱索を用い弁形成術を施行した1例 |
Subtitle : |
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Authors : |
伊藤努, 加藤木利行, 饗庭了, 藤井弘史, 後藤哲哉, 川田志明 |
Authors(kana) : |
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Organization : |
慶應義塾大学医学部外科 |
Journal : |
The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY |
Volume : |
46 |
Number : |
12 |
Page : |
1334-1338 |
Year/Month : |
1998 / 12 |
Article : |
報告 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
症例は23歳, 女性. 幼児期から孤立性先天性三尖弁閉鎖不全を指摘され小児科で保存的に経過観察されていた. 22歳時に胸部X線上心陰影の拡大傾向のため精査施行, 右心系拡大の進行を認め今回手術適応となった. 三尖弁弁輪径は45mmと拡大し前尖は極めて薄く, 前尖と一部後尖の腱索は完全に欠損し, 相当する乳頭筋も欠如していた. 延長した前尖をひだ状に縫縮し自己心膜で補強, その先端から右室中隔に4-0ePTFE糸を用い人工腱索を作製し, 弁輪はCarpentier-Edwards ring(36mm)で縫縮した. 三尖弁逆流は著明に減少し, 術後2年を経過し人工腱索に血栓の付着, 石灰化など認めず右室機能, 弁機能に問題を認めていない. 三尖弁位に人工腱索を用いた報告は非常に少なく今後の検討が必要であるが, 弁形成術の可能性を広げるものと思われた. |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
先天性孤立性三尖弁閉鎖不全症, 弁形成術, 人工腱索 |