アブストラクト(46巻12号:The Japanese Journal Of Thoracic And Cardiovascular Surgery)

Title : 感染性心内膜炎を契機に発症した両側冠状動脈-右房瘻の1治験例
Subtitle :
Authors : 尾花正裕, 塩野元美, 折目由紀彦, 畑博明, 八木進也, 瀬在幸安
Authors(kana) :
Organization : 日本大学医学部第2外科
Journal : The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY
Volume : 46
Number : 12
Page : 1349-1353
Year/Month : 1998 / 12
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : まれな疾患である両側冠状動脈‐右房瘻の1例を経験したので報告する. 症例は17歳, 女性. 11歳の発熱時心雑音を指摘, 心臓カテーテル検査により心雑音は左冠状動脈‐右房瘻によるものと診断された. 経過観察されたが16歳位にブドウ球菌性感染性心内膜炎を発症. 心臓カテーテル検査で変形した左冠状動脈洞から直接生じる11歳時より拡大した瘻血管と, 新たに左回旋枝, 右冠状動脈から右房への瘻血管を認めた. 心肺循環, 心停止下に右房内腔から瘻孔流出口を閉鎖し, 心腔外よりそれぞれの瘻血管を結紮した. その際, 洞房結節枝を損傷しないように工夫した. 術後心臓カテーテル検査ですべての瘻血管の閉鎖を確認し, 心筋シンチでも虚血所見を認めなかったが, 左冠状動脈洞の変形は残存し, 今後の経過観察が必要と思われた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 先天性冠状動脈瘻, 両側冠状動脈瘻, 瘻孔閉鎖術
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