アブストラクト(46巻1号:The Japanese Journal Of Thoracic And Cardiovascular Surgery)

Title : 血清CA19-9が高値を呈した縦隔気管支性嚢腫の1手術例
Subtitle :
Authors : 角泰雄, 大野喜代志, 山崎芳郎, 畑中信良, 山本重孝, 桑田圭司
Authors(kana) :
Organization : 大阪厚生年金病院外科
Journal : The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY
Volume : 46
Number : 1
Page : 110-114
Year/Month : 1998 / 1
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 血清CA19-9が高値を呈した縦隔気管支性嚢腫の1手術例を経験したので報告する. 患者は41歳, 男性. 主訴は1年前より続く微熱. 1995年5月胸部X線写真. CT及びMRIにて, 気管分岐下に嚢腫状 腫瘤影を認め, 気管支性嚢腫と診断した. 血清CA19-9値は73U/mlと軽度高値を示した. 1995年6月, 右第5肋間開胸で摘出術を施行した. 嚢腫と周囲組織(特に肺動脈)との癒着が強く, 嚢腫壁を一部遺残した. 遺残嚢腫壁内面を凝固焼灼して手術を終了した. 病理組織学的に気管支性嚢腫と診断された. 嚢腫内容液中のCA19-9値は13,400U/mlと高値であった. 術後血清CA19-9値は正常化した. 血清 CA19-9高値の機序は明らかではないが, 炎症による壁の透過性亢進あるいは嚢胞内貯留液の圧上昇などが考えられる. 術後1年目の現在再発徴候を認めていない.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 気管支性嚢腫, 縦隔, 血清CA19-9
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