アブストラクト(46巻2号:The Japanese Journal Of Thoracic And Cardiovascular Surgery)

Title : 呼吸機能障害を伴った症例に対する冠状動脈バイパス術の検討
Subtitle :
Authors : 佐藤志樹, 西田博, 遠藤真弘, 冨澤康子, 椎川彰, 赤澤年正, 佐々木英樹, 小柳仁
Authors(kana) :
Organization : 東京女子医科大学日本心臓血圧研究所循環器外科
Journal : The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY
Volume : 46
Number : 2
Page : 145-149
Year/Month : 1998 / 2
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 術前より呼吸機能検査にて異常を指摘された冠状動脈バイパス術(以下CABG)症例について, 術前呼吸機能検査における特徴, 病態別の術中術後成績について検討した. 対象は, 1984年7月より1994年12月までに術前呼吸機能検査(%肺活量及び1秒率)にて異常を指摘された112例(閉塞性障害群59 例, 拘束性障害群38例, 混合性障害群15例)である. 術前呼吸機能検査では, 閉塞性障害群, 拘束性障害群と比べて混合性障害群において1秒率, %肺活量が共により低値を示す傾向を認めた. また3群 全体に共通して,末梢気道閉塞の指標であるV50/V25が3.0以上の高値を示す特徴が認められ, 本症例群全体に潜在性の末梢気道閉塞病変を有する可能性が示唆された. 手術に際しては, 現存する呼吸機能のさらなる低下を回避するために, (1)内胸動脈の剥離には, skeletonise法を選択し, 安易な開胸をできる限り避ける他, (2)ice slushを使用せず, 横隔神経の損傷による横隔神経麻痺に注意する.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 呼吸機能障害, 冠状動脈バイパス術, 呼吸機能検査, 内胸動脈剥離skeletonise法, 術後呼吸器合併症
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