アブストラクト(46巻2号:The Japanese Journal Of Thoracic And Cardiovascular Surgery)

Title : 凍結保存同種大動脈弁を用いた大動脈基部及び弁置換術後中期遠隔期の検討
Subtitle :
Authors : 町田浩久, 江石清行*, 中嶋俊介, 中野清治*, 高本眞一*, 辻隆之
Authors(kana) :
Organization : 国立循環器病センター研究所実験治療開発部, *国立循環器病センター心臓血管外科
Journal : The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY
Volume : 46
Number : 2
Page : 150-154
Year/Month : 1998 / 2
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 同種大動脈弁の術後中期遠隔期(術後17~43カ月)の機能を心エコー検査及び胸部CT検査で検討した. 対象は1992年3月から1994年3月までに手術を行った3例である. 年齢は42歳から58歳で, 全例男性であった. 原疾患は, ASRが1例, 大動脈炎によるARが2例であった. この2例は, 大動脈炎に対し術後ステロイド剤を服用していた. 施行した手術は, free-hand techniqueを用いた大動脈弁置換術が1例, 大動脈基部再建術が2例であった. 心エコー検査にて, 追跡期間中, すべての症例において, 同種大動脈弁は, 正常弁同様の弁の開閉が観察され, 輝度の上昇などは一切認めなかった. しかし, 大動脈炎症候群の術後43カ月後の胸部CT検査にて, ステロイド剤投与下にも関わらず, 同 種大動脈の残存した大動脈壁に石灰化を示唆する輝度の上昇を1例に認めた. 同種大動脈弁は, 代用弁として有用と考えられ, 今後とも積極的に用いていきたいと考えている.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 凍結保存同種大動脈弁, allograft, 大動脈基部再建, 大動脈弁置換, 大動脈炎症候群
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