アブストラクト(46巻2号:The Japanese Journal Of Thoracic And Cardiovascular Surgery)

Title : 術後の循環, 酸素代謝及び酸塩基平衡からみた常温体外循環の有用性-低体温体外循環との比較-
Subtitle :
Authors : 森山周二, 宇藤純一, 岡元和文*, 平田智美, 國友隆二, 田中誠, 北村信夫
Authors(kana) :
Organization : 熊本大学医学部第1外科, *熊本大学救急部・集中治療部
Journal : The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY
Volume : 46
Number : 2
Page : 164-169
Year/Month : 1998 / 2
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 32例の開心術症例を対象とし, 体外循環中の温度が術後の循環及び代謝回復過程に及ぼす影響を低体温(低温群n=16)及び常温体外循環(常温群n=16)の2群で比較した. 常温群では体外循環時間や手術時間は有意に短縮された. 更に常温群では体外循環による血小板減少が少なく, 術中出血量も 少ない傾向を示した. 術直後の肝腎機能, 酸素消費量, 二酸化炭素産生量, 酸塩基平衡は2群間で差はなく, 常温群では体温, 心係数, 末梢血管抵抗が正常域に維持され血行動態的にも好結果をもたらすことが判明した. また, 常温群で術後挿管期間及びICU滞在期間が短かった. 常温体外循環法は術後早期の循環及び代謝の回復過程において有用であると思われた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 常温体外循環, 術後代謝, 体外循環時間, 術中出血量, 血小板減少率
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