アブストラクト(46巻4号:The Japanese Journal Of Thoracic And Cardiovascular Surgery)

Title : 胸骨合併切除における胸壁再建術の検討
Subtitle :
Authors : 加藤信秀, 波多野義典, 笹本修一, 島谷慎二, 奥山伸男, 高木啓吾, 山崎史朗, 大崎政海*, 沢泉雅之*, 丸山優*
Authors(kana) :
Organization : 東邦大学胸部心臓血管外科, *東邦大学形成外科
Journal : The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY
Volume : 46
Number : 4
Page : 338-343
Year/Month : 1998 / 4
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 前胸壁の安定性の維持に欠くことのできない胸骨を広範囲に切除する場合は何らかの方法で胸腔の機密性と胸壁の支持性を維持する必要があり, 今日までにその再建に様々な方法が試みられている. われわれが過去10年間に経験した胸骨切除後の胸壁再建例は6例で全例が乳癌の再発もしくは乳癌原発巣の胸骨浸潤例であった. その胸壁再建方法は肋骨広背筋皮弁又は広背筋皮弁を用いるもので, 胸骨全摘の3例には肋骨広背筋皮弁を用いて胸壁再建を行った. 術直後の肺機能の低下は認めるものの全例術後17時間以内に気管チューブを抜管でき, 胸壁動揺, 奇異性呼吸もなく退院後の日常生活にも問題はなかった. なお1例のみ骨性胸郭再建のために人工材料(Expanded polytetrafluoroethylene パッチ)を使用したが, 術後抗癌剤投与中に創部感染を合併した. 以後は生体材料のみで胸壁再建を行い全例に放射線治療や化学療法を行っているが皮弁の感染や脱落は認めていない.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 乳癌, 胸骨切除, 胸壁再建, 広背筋皮弁, 肋骨広背筋皮弁
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