アブストラクト(46巻5号:The Japanese Journal Of Thoracic And Cardiovascular Surgery)

Title : 自己免疫性溶血性貧血を合併した心筋梗塞後心室中隔穿孔の1例
Subtitle :
Authors : 松元仁久, 湯田敏行, 上野隆幸, 平明*
Authors(kana) :
Organization : 県立宮崎病院心臓血管外科, *鹿児島大学医学部第2外科
Journal : The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY
Volume : 46
Number : 5
Page : 505-508
Year/Month : 1998 / 5
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 自己免疫性溶血性貧血を合併した, 心筋梗塞後心室中隔穿孔症例(71歳, 女性)に緊急手術を行った. 通常の体外循環下に根治術を行い, 赤血球輸血には洗浄赤血球を用いた. 術中術後を通して著しい溶血の増悪を認めず, 腎機能も損なわれることなく経過した. 術後心機能は大きく改善したが, 術前から続いていた肝機能障害が進行し, 術後21日目に失った. 自己免疫性溶血性貧血を伴う心疾患に対する開心術の報告はこれまでなく, 本症例が第1例目であると思われた. 本症例では洗浄赤血球輸血と慎重な術中術後管理により, 溶血の増悪を回避できたと考えている. 心筋梗塞後の心室中隔穿孔(VSP)は短期間に重症化することが多く, 緊急手術を余儀なくされることも多い. 緊急手術時に問題になることとして術前合併症がある. 今回われわれは自己免疫性溶血性貧血(autoimmune hemolytic anemia, AIHA)を有するVSP症例に緊急手術を行った.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 自己免疫性溶血性貧血, 心室中隔穿孔, 体外循環, 溶血
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