アブストラクト(46巻6号:The Japanese Journal Of Thoracic And Cardiovascular Surgery)

Title : 冠状動脈バイパス手術における右胃大網動脈の有用性の検討‐動脈グラフトのみを用いた症例群における右内胸動脈との比較‐
Subtitle :
Authors : 林載鳳, 佐々木秀, 川本純, 川上恭司*
Authors(kana) :
Organization : 中国労災病院心臓血管外科, *広島総合病院心臓血管外科
Journal : The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY
Volume : 46
Number : 6
Page : 532-537
Year/Month : 1998 / 6
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 1990年1月から1997年5月までの7年5カ月間に, 動脈グラフトのみを使って2枝冠状動脈バイパス術(CABG)を行った100症例を対象とした. 右内胸動脈(RITA)と左内胸動脈(LITA)を使用したRITA/LITA群38例と, 右胃大網動脈(RGEA)と:LITAを使用したRGEA/LITA群62例に分けて比較検討した. 両群の患者背景ではRITA/LITA群で主幹病変症例が有意に多く(29%:13%), RGEA/LITA群で陳旧性心筋梗塞症例の割合が有意に多かった(77%:55%). 年齢はRGEA/LITA群で高い傾向が認められた(66.8±8.5歳=63.9±9.2歳). 性別, 低左心機能症例, 術前IABP使用症例, 糖尿病症例, 高血圧症例, 脳血管障害症例, 高脂血症症例, 喫煙率, 術前駆出率には差はみられなかった. 手術結果では, RITA/LITA群で局所創感染発生率(24%:6%)ならびに局所創感染と縦隔洞炎を合わせた総感染率(32%:8%)が有意に高かった.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 冠状動脈バイパス術, 動脈グラフト, 内胸動脈, 右胃大網動脈
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