アブストラクト(46巻7号:The Japanese Journal Of Thoracic And Cardiovascular Surgery)

Title : 心筋細胞内Ca動態からみたRyanodineの心筋保護効果‐二波長励起蛍光測定法を用いて‐
Subtitle :
Authors : 関口茂明, 井上恒一, 小沢敦, 花房雄治, 安藤進, 高場利博
Authors(kana) :
Organization : 昭和大学医学部第1外科
Journal : The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY
Volume : 46
Number : 7
Page : 622-628
Year/Month : 1998 / 7
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : Ryanodineは虚血下ではryanodine receptorを不活性化するために細胞内Ca濃度の上昇を抑制させ心筋保護作用を有するという報告がある. そこでRyanodineを心筋保護液に添加し, 心筋細胞内Ca動態と心筋保護効果について検討した. 実験にはWistar系雄ラットの摘出灌流心を用いた. 細胞内Ca濃度の測定には蛍光色素fura-2を使用した. 実験はKHB(Krebs Henseleit buffer)を灌流し, 循環動態が安定したのを確認した後, 心筋保護液を3分間灌流した. 常温下(37℃)で30分間の虚血 後, 40分間の再灌流を行い, 細胞内Ca濃度と再灌流後の心機能の評価を行った. 心筋保護液はリンゲル液のK+濃度を20mMとしたものをコントロール群(C群)とし, その基本心筋保護液にRyanodine を添加し, 1, 4, 10, 20nMの計5群を設定した(各群ともn=7). C群の細胞内Ca濃度は, 虚血 30分後で虚血前値の224.5±32.0%(mean±SE)となり, 再灌流40分後で272.9±48.0%となった.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : Ryanodine, 心筋保護, 細胞内Ca濃度, 筋小胞体, fura-2
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