アブストラクト(46巻8号:The Japanese Journal Of Thoracic And Cardiovascular Surgery)

Title : 血清SCC高値を示した成熟型縦隔奇形腫の2例
Subtitle :
Authors : 塩野知志, 佐藤徹, 安孫子正美
Authors(kana) :
Organization : 山形県立中央病院外科
Journal : The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY
Volume : 46
Number : 8
Page : 743-746
Year/Month : 1998 / 8
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 血清中SCCの高値が認められ, 悪性腫瘍成分の存在も疑われた成熟型奇形腫を経験した. 症例1:17歳, 女性. 左側胸部痛を主訴として受診. 精査にて成熟型縦隔奇形腫を疑い手術を施行.術前SCCは2.6ng/mlと軽度上昇していた. 左後側方開胸にて腫瘍摘出, 術後病理組織診断は膵組織を伴う成熟型縦隔奇形腫であった. 症例2:32歳, 男性突然の前胸部痛を主訴として受診, 精査にて心嚢液貯留を伴う前縦隔腫瘍の診断で手術施工.術前SCCは3.1ng/mlと高値を示していた. 胸骨正中切開にて腫瘍を摘出した. 術後病理組織診断では膵組織を伴う成熟型縦隔奇形腫であった. 成熟型縦隔奇形腫において血清SCCが高値を示した場合, 扁平上皮癌成分が存在する可能性もあるため, 可及的に腫瘍を切除すると共に, 術後の詳細な病理学的検討が必要である.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 成熟型奇形腫, SCC
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