アブストラクト(46巻8号:The Japanese Journal Of Thoracic And Cardiovascular Surgery)

Title : 弓部仮性大動脈瘤の心嚢内破裂を来した1例
Subtitle :
Authors : 野中健史*, 幕内晴朗, 成瀬好洋, 小林俊也, 後藤昌弘, 山本平
Authors(kana) :
Organization : 虎の門病院循環器センター外科, *杏林大学医学部胸部外科
Journal : The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY
Volume : 46
Number : 8
Page : 772-776
Year/Month : 1998 / 8
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 症例は50歳, 男性.発熱, 心窩部痛を主訴に来院した. 初診時には胸部X線写真に異常所見を認めなかったが, 入院15日目に胸痛が出現し, 胸部X線写真で縦隔陰影の拡大を認めた. 心エコー検査にて心嚢液の貯留, 更に胸部CT及びMRIにて弓部に嚢状の大動脈瘤を認めた. 胸骨正中切開を行ったところで心嚢内は凝血塊の混じった膿瘍で満たされていたため, 洗浄用のカテーテルを挿入し閉創した. 2週間後に左開胸, 超低体温循環停止下に遠位弓部人工血管置換術を施行した. 本症例は術中術後を通じて培養は陰性であり, 無菌性の仮性動脈瘤と診断したが, 高度の炎症所見があって感染の可能性を完全には否定できないため, 長期間抗生物質を投与した. 病理組織学的検討よりべーチェット病の可能性が示唆された.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 弓部仮性大動脈瘤, 心嚢内無菌性膿瘍, べーチェット病, 胸部大動脈瘤心嚢内穿破, 超低体温循環停止
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