アブストラクト(46巻9号:The Japanese Journal Of Thoracic And Cardiovascular Surgery)

Title : Extramammary Paget's Diseaseで植皮術施行後に, 労作性狭心症に対する冠状動脈バイパス術を施行した1例
Subtitle :
Authors : 小林健介, 遠藤真弘, 西田博, 冨澤康子, 佐藤宏明, 小柳仁
Authors(kana) :
Organization : 東京女子医科大学日本心臓血圧研究所循環器外科
Journal : The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY
Volume : 46
Number : 9
Page : 878-881
Year/Month : 1998 / 9
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : Extramammary Paget's diseaseはまれ疾患で外陰部, 肛門周囲, 腋窩などのアポクリン腺分布領域に好発し, 中でも外陰部に多い. 本疾患は前癌病変とされていたが, その本態はcarcinoma in situであり外陰部の場合, 両側鼠径部及び外陰部の皮膚切除術, 植皮術, 所属リンパ節郭清術を必要とする. 症例は74歳, 男性. 両側鼠径部及び外陰部のextramammary Paget's diseaseにて, 両側浅鼠径リンパ節郭清を含む根治術を受けた. 5年後に胸内苦悶を生じ, 労作性狭心症の診断のもと, 右下腿から採取した大伏在静脈(SVG)を含む3本冠状動脈バイパス術(CABG)を施行した. 術後経過は良好でグラフトの狭窄も認めず, 第23病日に軽快退院となった. Extramammary Paget's diseaseは年余にわたって表皮内に限局し, 血管壁への直接浸潤も認められないので, 手術操作による血栓形成などがなく良好に開存していれば, SVGは使用可能であると考える.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : Paget病, CABG, 冠状動脈バイパス術, 植皮術
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