アブストラクト(46巻10号:The Japanese Journal Of Thoracic And Cardiovascular Surgery)

Title : 膜性心室中隔瘤と僧帽弁閉鎖不全症, 三尖弁閉鎖不全症を合併した高齢者心室中隔欠損症の1例
Subtitle :
Authors : 田中攻, 安永弘*, 江頭有朋*, 熊手宗隆^*, 川良武美^**, 小須賀健一^**
Authors(kana) :
Organization : 宗像水光会総合病院心臓血管外科, *聖マリア病院心臓血管外科, **久留米大学医学部外科
Journal : The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY
Volume : 46
Number : 10
Page : 1009-1013
Year/Month : 1998 / 10
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 症例は70歳, 男性. 主訴は呼吸困難である. 精査の結果, 肺高血圧症を伴う心室中隔欠損症(VSD)及び膜性心室中隔瘤(AMVS), 僧帽弁閉鎖不全症(MR), 三尖弁閉鎖不全症(TR)と診断した. 手術所見では, VSDの欠損孔は5mmでAMVSを形成し, 突出したAMVSが三尖弁中隔尖の変形を生じており, TRの一因と思われた. 一方, 僧帽弁には器質的病変がなく, MRの原因は弁輪拡大であると診断した. 僧帽弁置換術, 三尖弁輪縫縮術, VSD閉鎖術を行い, 術後経過は良好であった. AMVSはVSDが自然閉鎖する過程で生じる. AMVS単独例や症状のないVSDに合併した場合は手術が不要だが, 心内病変を生じた場合には手術適応となる. small VSDといえども, AMVSを形成し, 新たな心内病変を生じる可能性が否定できないため, 臨床症状に乏しくても注意深い経過観察が必要である.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 膜性心室中隔瘤, 心室中隔欠損症, 三尖弁閉鎖不全症, 僧帽弁閉鎖不全症
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