アブストラクト(46巻10号:The Japanese Journal Of Thoracic And Cardiovascular Surgery)

Title : 高短絡率を呈した左肺動静脈痩の1手術治験例
Subtitle :
Authors : 小島勝雄, 赤松秀樹, 砂盛誠
Authors(kana) :
Organization : 東京医科歯科大学医学部胸部外科
Journal : The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY
Volume : 46
Number : 10
Page : 1037-1040
Year/Month : 1998 / 10
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 症例は25歳, 男性. 幼少時より口唇チアノーゼ・労作時息切れを認めたが放置していた. 会社健診で多血症(Hb 21.4g/dl)を指摘され, 精査により左肺に異常影を発見された. 動脈血液ガス分析はPaO238. 6mmHgであった. 血管造影併用CTで, 左S6領域に長径10cmに及ぶ瘤状病変を認め, 左肺動脈から出る径1.5cmの流入動脈と下肺静脈へ入る径1.5cmの流出静脈が確認された. 心内圧はすべて正常であった. 橈骨動脈血の酸素飽和度は75.2%, 右房血の酸素飽和度は62. 5%であり, 計算上の右‐左短絡率は62%であった. 肺内及び全身的に他の病変は認められず, 単発性だが高流量の肺動静脈痩と診断し手術を施行した. 瘤状病変は緊満しS6領域で一塊となっていた. 太いA6とV6を処理した後にS6区域切除を行った. 術後労作時息切れは消失し, 動脈血液ガス分析はPaO284.3mmHgとなった. 血管造影検査では遺残短絡が認められなかった.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 肺動静脈痩, 高短絡率, 区域切除, 多血症
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