アブストラクト(46巻10号:The Japanese Journal Of Thoracic And Cardiovascular Surgery)

Title : 心室中隔に発生した脂肪腫の1手術例
Subtitle :
Authors : 加藤泰之, 村田紘崇, 北井公二, 安岡高志, 向井資正
Authors(kana) :
Organization : 関西労災病院心臓血管外科
Journal : The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY
Volume : 46
Number : 10
Page : 1057-1060
Year/Month : 1998 / 10
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 心室中隔原発性脂肪腫は極めてまれであり, 文献上外科的切除例としては6例目である. 症例は60歳, 男性. B型肝炎にてfollow up中, 偶然腹部CT検査時に心室中隔の占拠性病変を指摘され入院となった. CT像上径約2cmで脂肪織と同様のlow densityを示し, MRIではT1強調像上high intensityに描出され脂肪腫が疑われた. 術中迅速病理検査にて脂肪腫と診断され, 腫瘍の境界が不明瞭であり全摘出が困難であること, 腫瘍の近傍に冠状動脈左前下行枝が存在したことなどを考慮し, 術後心機能温存のため亜全摘にとどめた. 術後経過は良好で, 術後9カ月目の心エコー像上腫瘍の増大はない. しかし今後腫瘍が増大する可能性は否定できず厳重な経過観察が必要と考えている.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 心臓脂肪腫, 心臓腫瘍, 心室中隔, 亜全摘
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