アブストラクト(46巻12号:The Japanese Journal Of Thoracic And Cardiovascular Surgery)

Title : 近赤外線分光法頭部酸素モニターからみた低体温脳分離灌流法における灌流条件の検討
Subtitle :
Authors : 伊藤努, 上田敏彦, 尾本正, 茂呂勝美, 三丸敦洋, 後藤哲哉, 四津良平, 川田志明
Authors(kana) :
Organization : 慶應義塾大学医学部外科
Journal : The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY
Volume : 46
Number : 12
Page : 1260-1266
Year/Month : 1998 / 12
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 低体温脳分離灌流法における灌流条件の妥当性に関し, 近赤外線分光法頭部酸素モニター(nearinfrared oxymetry NIRO)を用いて検討した. 当教室で施行した弓部分枝再建を伴う胸部大動脈瘤手術症例のうち, NIROを前額部に装着した14例を対象とした. 脳分離灌流は直腸温22℃まで冷却したのち一時的に循環停止とし, 弓部内腔よりバルーン付送血管を3本挿入し1本のポンプにて開始した. 灌流量は10ml/kg/minで開始し, NIROモニター上, 酸化型Hb(HbO2)レベルが循環停止直前のレベルを維持するように調節した. HbO2濃度, 還元型Hb(Hb)濃度の変化は4群に分類でき, 輸血を施行していない群では脳循環を反映していると考えられた. 低体温脳分離灌流中, HbO2濃度は低下, Hb濃度は上昇しており, 代謝需要に対し酸素供給が不足している可能性が示唆された.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 脳分離灌流法, 低体温, 大動脈開放術式, 近赤外線分光法, 脳組織酸素代謝
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