アブストラクト(46巻12号:The Japanese Journal Of Thoracic And Cardiovascular Surgery)

Title : 自己肺動脈弁を用いた大動脈基部置換術の術後遠隔成績
Subtitle :
Authors : 大音俊明*, 八木原俊克, 上村秀樹, 山下克司, 石坂透
Authors(kana) :
Organization : 国立循環器病センター心臓血管外科, *千葉大学医学部第1外科
Journal : The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY
Volume : 46
Number : 12
Page : 1279-1284
Year/Month : 1998 / 12
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 自己肺動脈弁を用いた大動脈基部置換術, いわゆるRoss手術を行った初期の5例の遠隔成績について報告する. 症例は生後2カ月から18歳の5例で, 4例は大動脈弁狭窄, 1例は大動脈弁逆流である. 5例中3例は術前の左室拡張末期容量が200%of normal以上と強い左心不全の状態にあった. 術後の観察期間は2年1カ月から3年11カ月である. 術後有意な左室大動脈間圧較差を認めた症例はなく大動脈弁逆流は2度が1例, 1度が2例で他の2例に逆流は認めなかった. 左室拡張末期容量, 左室拡張末期径, 左室駆出率からみた術後左室機能はいずれの症例においても術後早期から良好な回復が認められた. また乳幼児例の場合では移植後の自己肺動脈弁が成長するか否かが特に大きな問題となる. 生後2カ月で手術を行った症例に対し術前, 術後60日, 1年, 2年の各時点で心カテーテル検査を施行したところ自己肺動脈弁輪径は術前が12mmで移植後は12mm, 15mm, 18mmと推移した.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : pulmonary autograft, aortic root replacement, Ross手術, 遠隔成績
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