アブストラクト(46巻12号:The Japanese Journal Of Thoracic And Cardiovascular Surgery)

Title : 原発性心臓平滑筋肉腫の1例と本邦報告例の検討
Subtitle :
Authors : 明神一宏, 石橋義光, 石井浩二, 村上達哉, 伊藤昌理
Authors(kana) :
Organization : 国立札幌病院心臓血管外科
Journal : The Japanese Journal of THORACIC AND CARDIOVASCULAR SURGERY
Volume : 46
Number : 12
Page : 1339-1344
Year/Month : 1998 / 12
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 心臓平滑筋肉腫はまれであるが, われわれは本症の1例を経験したので, 本邦報告例の集計と合わせて報告した. 症例は37歳, 男性. 突然の呼吸困難と胸部痛にて入院し, 右心室から肺動脈にかけての心臓腫瘍の診断にて, 呼吸困難が進行し, 緊急手術を行った. 腫瘍は多発性で最大のものは, 主肺動脈の左側壁に広茎性の5×3cm大で, 主肺動脈をふさいでいた. 腫瘍は主肺動脈以外にも, 右心室流出路, 肺動脈弁, 左肺動脈末梢にまで多発しており, 不完全摘出となった. 体外循環より離脱不能で, 補助循環のまま帰室した. 翌日には補助循環より離脱し得たが, 術後8日目に右心不全にて死亡した. 本邦では, 心臓平滑筋肉腫は少なく, 自験例を含め11例の報告があり, 手術は6例に行われたが, 初発症状から平均10カ月後に死亡している. 本症は診断確定後, 外科療法がとられるのが理想であるが, 完全摘出は困難で, 予後は不良である.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 原発性悪性心臓腫瘍, 心臓平滑筋肉腫, 本邦報告例の集計
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