アブストラクト(13巻1号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 肺癌の血清酵素学的診断-とくに血清乳酸脱水素酵素について- |
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Subtitle : | 綜説 |
Authors : | 大畑正昭, 佐々木昌 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 日本大学医学部宮本外科教室 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 13 |
Number : | 1 |
Page : | 1-11 |
Year/Month : | 1965 / 1 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 「I. はじめに」本邦における肺癌の診断は, 細胞診を軸とした形態学的診断法の発展によつて著しく改善されたが, 形態学的診断にはそれ自身限界があり, とくに早期症例の把握は充分といえない. その意味で数年来肺癌診断の目は機能面に向けられてきた. われわれの教室では, 病態生理学的研究の一端として行つている肺癌患者の心肺機能の特異性が他の肺疾患との鑑別の指標となることを報告したが, 1)生化学的な面においても, 1960年より血清酵素とくに血清乳酸脱水素酵素測定を肺癌診断にとり入れ, 動物実験ならびに臨床的研究を行い, 肺癌の補助的診断として意義のあることを認めた2)3). さらに1961年以来, 肺癌を中心に他の臓器癌, 非癌性諸疾患の血清ならびに組織の乳酸脱水素酵素(以下LDH)isozymeを測定し, 肺癌に特有の血清LDH isozyme patternや, 血清LDH活性値の上昇機序などについて検索した. 本稿はわれわれの行つた成績を総括するとともに, 肺癌にたいする血清酵素学的診断の価値と現状について考察してみたい. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : |