アブストラクト(22巻8号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 再開心手術のための一工夫 |
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Subtitle : | 症例報告 |
Authors : | 橋本明政, 小柳仁, 川田高俊, 伊藤忠弘, 北村信夫, 服部浩一, 今野草二 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 東京女子医大日本心臓血圧研究所外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 22 |
Number : | 8 |
Page : | 875-878 |
Year/Month : | 1974 / 8 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 先天性心疾患における心内手術不充分な症例や術後の心室中隔欠損再開通例, あるいは後天性弁膜症における術後人工弁機能不全例などで再開心術を要する症例に時々出合うことがあるが, 再手術の際強度の心膜癒着が存在していて心臓に到達しえず難渋することがある. そして心機能の悪い症例ではすでに胸骨縦切開時ないしはもつと早期の麻酔導入前に, 心機能を補助し必要な循環血量を確保するための補助循環を必要とすることがあるが, その上にも左心系の減圧のため早急に左心ベントを要することもあり, また開心術中および開心術直後の補助循環時にも左心ベントを要することが多く, さらに体外循環終了時に左心腔内より空気を抜去するなどのため, 左室心尖部をある程度自由に心嚢外へもち上げられることは大きな利点を有するにもかかわらず, この操作が心膜癒着のためまことに困難なことがある. 最近ファロー四徴症の開心術後, 心室中隔欠損再開通と残存する肺動脈狭窄とのためチアノーゼが再び出現した1例を再手術し, 手術中強度の心膜癒着に対し一工夫を行い, 無事開心術を終了し治癒せしめた症例を経験した. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : |