アブストラクト(23巻2号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 体外循環における血行動態の実験的研究-とくに静脈還流に関して-
Subtitle :
Authors : 永井光彦, 砂田輝武
Authors(kana) :
Organization : 岡山大学医学部第2外科教室
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 23
Number : 2
Page : 153-171
Year/Month : 1975 / 2
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 犬を用い無処置群, 血液pH補正群, デキサメサゾン大量投与群の3群に分けて, 常温下で各群に体外循環を2時間行い静脈還流量(上大静脈還流量, 肝静脈還流量, 門脈還流量, 冠静脈還流量, 腎および下肢領域静脈還流量), 静脈圧(肝静脈圧, 門脈圧), 血管抵抗(肝抵抗, 門脈抵抗), 血液ガス分析(actual pH, pO2, pCO2)を測定した. 1群は対照として無処置で体外循環を行つた. acidosisに傾くと腎および下肢領域静脈還流量が減少し, 上大静脈還流量が増加した. 2群は7%重曹水を投与し血液pH補正をおこなつた. acidosisが改善するにつれて腎および下肢領域静脈還流量が増加した. 3群は潅流前にデキサメサゾン大量投与を行つた. 全体に各測定値は安定した状態であつた. つぎに潅流開始2時間で自律神経剤として, noradrenalin, phenoxybenzamine, isoproterenol, propranololを投与し瞬時的変化を測定した. noradrenalin0.1mg/kgの投与で肝静脈還流量, 門脈還流量, 冠静脈還流量, 肝抵抗が増加した. phenoxybenzamine2mg/kgの投与で門脈還流量, 冠静脈還流量, 肝門脈血管抵抗は減少, 腎および下肢領域静脈還流量は増加した. isoproterenol0.02mg/kgの投与で冠静脈還流量は増加した. propranolol0.2mg/kgの投与で肝門脈血管抵抗は減少した.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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