アブストラクト(25巻3号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 右室流出路形成術に関する実験的研究
Subtitle :
Authors : 大庭治, 砂田輝武
Authors(kana) :
Organization : 岡山大学第2外科教室
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 25
Number : 3
Page : 222-235
Year/Month : 1977 / 3
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 右室から肺動脈にかけての狭窄あるいは断絶に対する手術方法として, 右室流出路パッチや右室肺動脈バイパス法がある. 本論文ではこれらの手術方法の心機能におよぼす影響と右室肺動脈間に移植した弁付き同種大動脈の変化について検討した. 1. 雑種成犬の右室に大パッチを縫着し肺動脈狭窄による後負荷とパッチの大きさの変化による心機能の変化を検討した. その結果パッチ縫着によっても右室圧は低下せず, 軽度の拍出力の低下をみた. 左室圧はパッチ縫着により低下し, 左室の圧発生機序には右室機能も関与するものと考えられた. パッチを拡大あるいは縮小すると心機能の低下がみられ, 心機能におよぼす右室容積の重要性を示した. また後負荷により予備力の低下を認めた. 2. 雑種成犬に弁付き同種大動脈による右室肺動脈バイパスを施行した. 3ヵ月以上生存した犬の心機能測定を行ったところ軽度の肺動脈狭窄を認め, イソプロテレノール負荷では充分な予備力を有するように考えられたが容量負荷では明らかな心機能低下を認めた. 移植大動脈はその基部で屈曲し内腔は狭小化した. 弁機能不全はなかったが, 移植大動脈中膜の変性は栄養血管の新生の少なかったものでは著明であり, 栄養血管の新生の多くみられたものには軟骨様細胞や線維細胞をみた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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