アブストラクト(25巻8号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 先天性Valsalva洞動脈瘤の左心房, 左心室破裂の1治験例
Subtitle : 症例
Authors : 島崎靖久, 川島康生, 藤田毅, 団野迪昭, 高野久輝, 河内寛治, 金勢華, 曲直部寿夫
Authors(kana) :
Organization : 大阪大学医学部第1外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 25
Number : 8
Page : 1067-1073
Year/Month : 1977 / 8
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「はじめに」 Valsalva洞動脈瘤の破裂は, 現在では必ずしも稀な疾患ではないが, その多くは右心室または右心房への破裂であり左心系への破裂例の報告は少ない. とくに左心房への破裂の報告は極めてまれで散見する程度1)2)3)4)5)であり, その多くは後天性で左冠動脈洞から左心房への破裂である. 今回われわれは動脈瘤の性状からみて先天性由来であり, 無冠動脈洞から左心房および左心室へ破裂していたValsalva洞動脈瘤の症例を経験した. 無冠動脈洞から左心房への破裂は先天性由来のものでは, われわれが調べ得た限り最初の報告と思われ, これに根治手術を行い成功したので若干の文献的考察を加えて報告する. 症例 患者は24歳男性. 主訴は呼吸困難, 家族歴, 既往歴に特記すべきことはない. 現病歴では, 生来健康であったが昭和46年8月頃より関節痛が出現した. 某医を受診し, 心拡大, 心雑音と赤沈亢進を指摘された.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : Valsalva洞動脈瘤破裂, 先天性, 左心房左心室, 人工弁置換
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