アブストラクト(25巻9号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 肺移植と肺水腫 |
---|---|
Subtitle : | |
Authors : | 猪口哲三, 脇坂順一 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 久留米大学医学部第1外科教室 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 25 |
Number : | 9 |
Page : | 1154-1163 |
Year/Month : | 1977 / 9 |
Article : | 原著 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 肺移植に伴う肺水腫は肺炎とともに致命的な合併症であり, それは, また遊離摘出肺の潅流保存によっても容易に発生する. 肺移植の成功を阻む肺水腫を防止するには, その発生病理の認識が大切である. 肺の同種間移植後拒否反応時の細血管周囲の円形細胞浸潤や小血栓は肺血管低抗増大, 肺循環障害の重要な原因になるように思われる. 一方, 肺静脈-左心房吻合部の部分狭窄や血栓形成もまた移植後の肺循環障害を惹起する. そして, 肺移植後の肺循環障害による肺水分量増加が主として移植後の拒否反応に起因したものか, それとも移植操作に伴う2次的諸因子が主に関与したのか, という事を個々の場合に区別することは大切な事柄ではあるが実際には仲々困難な問題である. 肺動脈楔入圧, 肺体血管抵抗比や移植後の肺水腫発生までの期間は免疫学的テストとともに, その際のreliable indicatorとなるであろう. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 肺移植, 肺保存, 肺水腫, 肺移植後血行動態, 局所免疫反応 |