Title : |
非穿通性胸壁外傷後に生じた遅発性心タンポナーデの心膜開窓術による2治験例 |
Subtitle : |
症例 |
Authors : |
成味純, 竹内靖夫, 辻隆之, 井上健治, 城間賢二, 小山雄二, 吉川哲夫, 伊藤信行, 小林洋, 金子秀実, 須磨幸蔵 |
Authors(kana) : |
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Organization : |
東京女子医科大学第2病院循環器外科 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
28 |
Number : |
8 |
Page : |
1316-1321 |
Year/Month : |
1980 / 8 |
Article : |
報告 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
近年の交通手段の高速化は重篤な交通外傷の増加をきたしている. 最近我々はハンドル外傷によって生じた遅発性心タンポナーデを2例経験し, いずれも治癒せしめた. 非穿通性心臓損傷によって生じた心タンポナーデは本邦ではあまり報告をみずいまだ比較的稀なものと思われるので報告する. 症例1は29歳女性でハンドル外傷にて前胸部打撲後約10ヵ月して下腿浮腫, 胸部X線写真での心陰影の拡大をきたした. 心電図は低電位でI, II, V5~6のT波の平低化をみとめ, 中心静脈圧は20cmH2Oを示し心エコー図でecho-free spaceをみとめた. 心嚢穿刺で血性心嚢液をえたが中心静脈圧は下がらなかったので剣状突起下心膜開窓術を行い血性心嚢液約890mlを誘導した. 術後経過は良好で浮腫も消褪した. 症例2は35歳男性でハンドル外傷後23日経過して突然ショック状態となった. 心電図はI, II, aVL, V2~6のST上昇を示し胸部X線写真では心胸郭比59%で心陰影の拡大をみとめた. |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
非穿通性胸壁外傷, 遅発性心タンポナーデ, echo-free space, 剣状突起下心膜開窓術. |