Title : |
手動式血液ポンプによる心蘇生法の実験的研究 |
Subtitle : |
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Authors : |
古賀保範, 柴田紘一郎, 松本和久, 鬼塚敏男, 迫田耕一朗, 前田隆美, 浜砂重仁, 和気典雄, 一瀬幸人, 富田正雄, 安達寛*, 本松研一* |
Authors(kana) : |
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Organization : |
宮崎医科大学第2外科, *宮崎医科大学麻酔科 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
29 |
Number : |
3 |
Page : |
389-395 |
Year/Month : |
1981 / 3 |
Article : |
原著 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
単純超低体温下循環遮断後の簡便確実で心筋障害が軽微な心蘇生法の開発を目的として手動式血液ポンプを試作し, このポンプを用いた左心バイパスに関する実験的研究を行った. 試作した手動式血液ポンプはシリコンラバー製のポンプ, 血液フィルター付気泡除去装置ならびに送脱血管よりなる簡単でdisposableの血液潅流装置で, 最大潅流量はS-I型が700ml/min, S-II型が1,260ml/minであった. 手動式血液ポンプによる左心バイパスは脱血管を左心耳より左房に, 送血管を上行大動脈に挿入固定し, シリコンポンプのmanual pumpingにより行ったが, 充分な循環血液量を維持することにより, 心停止あるいは心室細動下においても容易にバイパスを施行しえた. 単純超低体温下循環遮断後の犬を用いた心蘇生実験では, 心臓マッサージに比較して, 手動式血液ポンプによる左心バイパスが冠潅流効果, 心蘇生率ともに優れており, 心筋障害も軽微であった. 以上の成績から, 手動式血液ポンプによる左心バイパスは単純超低体温下循環遮断後の有用な心蘇生法と考えられる. |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
手動式血液ポンプ, 心蘇生法, 左心バイパス, 単純低体温下開心術 |