アブストラクト(29巻3号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : Mustard手術後における体静脈還流障害について
Subtitle :
Authors : 広瀬一, 森透, 宮本勝彦, 島崎靖久, 八木原俊克, 中埜粛, 松田暉, 北村惣一郎, 川島康生, 横田侃児*, 森本静夫*
Authors(kana) :
Organization : 大阪大学医学部第1外科, *大阪大学医学部放射線科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 29
Number : 3
Page : 420-426
Year/Month : 1981 / 3
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : TGAに対して行ったMustard心房内修復術後に体静脈還流障害を合併した2例を経験した. 上大静脈還流障害の1例はTGA II型で肺合併症およびうっ血性心不全のため術後1年で失い再手術は行えなかった. 下大静脈還流障害の1例はTGA I型でMustard手術術後4ヵ月目に再手術を行った. 閉塞はMustard手術時に下大静脈への脱血管の抜去後, 止血のためにかけた縫合糸の部分からbaffleの一部にかけて認められた. これを自己四頭筋膜および保存同種心膜を用いて修復し, 術後3年の現在良好な結果を得ている. 文献的にMustard手術術後のSVO発生要因およびその対策について, 主としてbaffleおよび手術手技の面から検討し報告した. 完全大血管転位症(以下TGA)に対してMustardの心房内修復術が1)最も多く行われている. しかしその手術症例数の増加に伴い, この手術による術後合併症もしだいに多く報告されるようになってきた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 大血管転位症, Mustard手術, 上大静脈還流障害, 下大静脈還流障害
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