アブストラクト(29巻3号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 2才未満のcomplete atrioventricular canalの根治手術―手術手技を中心に―
Subtitle :
Authors : 内藤泰顕, 藤田毅, 富野哲夫, 康義治, 菊池利夫, 岡良積, 磯部文隆, 曲直部寿夫, 山田修*, 広瀬修*, 神谷哲郎*
Authors(kana) :
Organization : 国立循環器病センター心臓外科, *国立循環器病センター小児科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 29
Number : 3
Page : 436-445
Year/Month : 1981 / 3
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 2歳未満のcomplete atrioventricular canal(以下 complete AVC)の根治手術成功例の報告はいまだ少ない. 最近2歳未満の3例(それぞれ生後3ヵ月, 21ヵ月, 22ヵ月)に, 根治手術を施行し, 2例を救命しえたので, 手術手技を中心に報告した. 1例はRastelliのC型であったが, 他の2例は前共通房室弁尖はundividedで, 多数のaccessory chordaeが心室中隔に附着し, Rastelli分類のいずれにも属さない形であった. 手術の補助手段としては, 25℃低体温体外循環, GIK液による心筋保護, 心局所冷却を用い, 循環停止は行わなかった. 手術々式の基本として, 第1に中隔に附着するaccessory chordaeをすべて切離した. その理由としては, (1)心内膜床欠損症に対する超音波による検索にて, このaccessory chordaeが房室弁の閉鎖を妨げている所見を認めていること, (2)根治手術後はこのchordaeは不必要となると考えるからである. さらに, chordae切離の利点として, 心室中隔欠損の閉鎖が容易で確実なものとなる.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : complete A-V canal, 2才未満, 根治手術
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