アブストラクト(29巻6号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 実験的僧帽弁閉鎖不全症における心室および心房ペーシングの血行動態的影響 |
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Subtitle : | |
Authors : | 河村剛史, 猪股昭夫, 和田寿郎 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 東京女子医科大学第1外科(胸部外科) |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 29 |
Number : | 6 |
Page : | 1012-1018 |
Year/Month : | 1981 / 6 |
Article : | 原著 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 左室心尖部一左心耳間に外シャントを置き, 実験的に急性僧帽弁鎖不全症を作成した. 本実験モデルを使って, 心房ペーシング, 左室ペーシング, 右室ペーシングによるペーシング負荷を行い, 各ペーシング様式の相違による血行動態上の影響を検討した. 心房ペーシングではペーシングレート160/分までは1回前方拍出量, 1回僧帽弁逆流量ともに自発心拍時と比較してほとんど変化がなく血圧も上昇した. 左室および右室ペーシングではペーシング負荷により1回前方拍出量, 1回僧帽弁逆流量はともに有意に減少し, 血圧の低下もみられ, その影響は右室ペーシングの方が大きかった. しかしながら, 僧帽弁逆流量比は各種ペーシング負荷による影響をほとんどうけなかった. 僧帽弁閉鎖不全症は頻脈により左室拡張期充満が障害され難く, 心房ペーシングではむしろ頻脈の方が良好な血行動態を示した. 心室ペーシングによる左室収縮様式の非協調性は前方拍出, 僧帽弁逆流を共に減少させ, 血行動態上不利であった. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 実験的僧帽弁閉鎖不全症, Gorlinの静水力学式, 心房ペーシング, 心室ペーシング |