アブストラクト(29巻6号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 左房原発Malignant mesenchymomaの1例と本邦集計
Subtitle :
Authors : 星野豊, 藤原嗣允, 狩野一臣, 西村進, 鎌田幸一, 渡辺祝安*, 山田修*, 稲岡正己*, 大野猛三*, 小松作蔵*, 友寄高士**
Authors(kana) :
Organization : 道立釧路病院胸部外科, *札幌医科大学胸部外科, **札幌医科大学第2病理
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 29
Number : 6
Page : 1076-1085
Year/Month : 1981 / 6
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 原発性心臓腫瘍の発生頻度は0.03%~0.05%と非常に稀なものであるが, このうち悪性腫瘍は約20%とさらに少なく, 現在まで欧米でも約250例の報告をみるにすぎない. 最近, われわれは27歳女性で急激な心不全徴候を呈し, 術前の心エコー検査, 心血管造影所見より左房内腫瘍と診断した症例に摘出術を施行, 病理組織学的にmalignant mesenchymomaであった1例を経験した. 術後経過は極めて順調で, 制癌剤の投与を行い経過をみていたが, 術後60日目に突然脳硬塞様発作を起こし, その4日後に死亡した. 本邦における原発性心臓悪性腫瘍の報告は1979年末日までに本例を含め44例を数えるが, このうち生前に診断のなされたものは10例にすぎない. 原発部位は, 右心系が27例(61%), 左心系が15例(34%)で, この中で最も多い部位は右房の19例であり, 良性腫瘍が左心系に多いことと対照的であった.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 原発性心臓腫瘍, Malignant mesenchymoma, 心エコー検査
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